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フィンサーバンクとTrunkを徹底比較【両方使った筆者の正直な感想】

三井住友銀行のTrunkとフィンサーバンクを実際に使い比べた筆者が、振込手数料・振込予約期間・口座名義確認・請求書OCRの違いを正直に比較。Trunkにあってフィンサーバンクにない機能まで包み隠さず解説します。

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Trunkで振込をしようとして「振込」ボタンを押したら、見慣れない「Web21」の画面に切り替わった。 これが、私が三井住友銀行のTrunkとフィンサーバンクの違いを最初に体感した瞬間でした。

本記事では、Trunk(三井住友銀行)とフィンサーバンクの両方を自社の経理業務で実際に使っている筆者が、振込手数料・振込予約・口座名義確認・請求書OCRといった「毎月触る部分」の違いを、率直に比較します。Trunkにあってフィンサーバンクにない機能も、包み隠さずお伝えします。


フィンサーバンクとTrunkの比較一覧

まず全体像です。経理担当者が実際に毎月使う機能を中心に並べました。

比較項目フィンサーバンクTrunk(三井住友銀行)
他行宛振込手数料90円〜145円
同行宛振込手数料13円0円
給与振込手数料21円〜145円
振込予約の上限90日先まで10日先まで
振込画面フィンサーバンク内で完結Web21 BUSINESSへ遷移
口座名義の自動取得どの金融機関宛でも可(都度振込)同行(SMBC宛)のみ
請求書OCRあり(申込後すぐ利用可)あり(審査制)
口座振替(自動引落)× 未対応○ 対応
ペイジー(Pay-easy)× 未対応○ 対応
社会保険料の納付× 未対応○ 対応

ひと言でまとめると、「振込と請求書処理の使い勝手」ではフィンサーバンク、「税金・公共料金の引落まで含めた口座機能の幅」ではTrunk、という住み分けです。以下、それぞれ具体的に見ていきます。


フィンサーバンクの特徴:振込手数料の安さと経理ツールの一体化

フィンサーバンクは、北國銀行(本店:石川県金沢市)と提携した法人向けオンラインバンクです。開設される口座は「北國銀行フィンサー支店」の法人口座で、運営会社の株式会社f9kは金融サービス仲介業(関東財務局(金サ)第12号)として登録されています。

特徴は大きく2つです。

1. 振込手数料が業界最安水準

手数料項目フィンサーバンクTrunk(三井住友銀行)
他行宛振込手数料90円〜145円
給与振込手数料21円〜145円
同行宛振込手数料13円0円

正直に言うと、同行宛(口座間)はTrunkが0円で、フィンサーバンクの13円より安いです。ただし、実務で件数が多いのは取引先への他行宛振込です。ここはフィンサーバンクが90円〜とTrunkの145円より安く、さらに給与振込はフィンサーバンクが1件21円〜(Trunkは145円)。たとえば他行宛を月100件・給与を月20件振込む企業なら、それだけで年間約9.5万円の差になります。グループ会社間の資金移動など同行宛が中心の使い方ならTrunk、取引先への振込と給与が中心ならフィンサーバンク、という見方ができます。

2. 請求書処理から振込までが1つの画面で完結

フィンサーバンクは、ただ振込手数料が安い銀行ではありません。請求書のアップロード・AI読取・振込予約・承認・請求書の発行・入金管理までが、銀行の管理画面の中に揃っています。

弊社(株式会社f9k)でも自社の経理でフィンサーバンクを使っていますが、運用はこれだけです。

  1. 届いた請求書をフィンサーバンクにアップロード(専用メールアドレスに転送すれば自動取り込み)
  2. AIが振込先・金額・支払期日を自動読取
  3. 内容を確認して振込予約・承認

以前は請求書を1枚ずつ開いて銀行名・支店名・口座番号・金額を手入力していましたが、その作業がほぼなくなりました。体感では、経理業務にかかる時間が半分以下になっています。

フィンサーバンクの基本的な使い勝手については、フィンサーバンクの評判・手数料・口座開設方法を徹底解説【実際に使ってみた】でも詳しく書いています。


Trunkの特徴:口座機能の幅広さ

Trunkは、三井住友銀行が提供する法人向けの口座サービスです。メガバンクの口座だけあって、銀行口座として一通りの機能が揃っています。

  • ペイジー(Pay-easy)による税金・公的費用の納付
  • 口座振替(自動引落)
  • 社会保険料の納付
  • 給与振込・振替などのまとめ処理
  • クラウド会計サービスとの連携
  • 請求書払い機能
  • Web通帳(10年保存対応)、多通貨対応口座、定期口座 など

税金・社会保険料・公共料金を口座振替やペイジーで支払いたい、というニーズには、Trunkのほうが正面から応えられます。この点はフィンサーバンクにない強みです(詳しくは後述します)。


実際に使ってみて感じた4つの違い

ここからが本題です。スペック表だけでは見えてこない、毎月の経理業務で実際に効いてくる違いを4つ挙げます。

違い1:振込画面が「Web21」に遷移する

Trunkで振込をしようとすると、実際の振込操作はWeb21 BUSINESSというインターネットバンキングの画面に遷移します。Trunkの管理画面の中だけで振込が完結するわけではありません。Web21の操作感は、三井住友銀行のWeb21デモ(納付手続き)で確認できます。

フィンサーバンクは、請求書のアップロードから振込の予約・承認までを同じ画面の中で行います。「請求書を見る画面」と「振込する画面」を行き来しないぶん、毎月の作業の段差が少ないと感じます。

違い2:振込予約が「10日先」までか「90日先」までか

地味ですが、経理の段取りに一番効いてくるのがこれです。

振込予約の上限
Trunk10日先まで
フィンサーバンク90日先まで

Trunkは振込予約が10日先までしかできません。たとえば「来月末払いの請求書を、手が空いている今のうちに予約しておく」ということができず、予約できるタイミングが10日以内に縛られます。月初にまとめて経理を片付けたい月や、出張・連休をまたぐ支払いがあると、この制約が地味にストレスになりました。

フィンサーバンクは90日先まで予約できるので、請求書が届いた時点で支払期日に合わせて予約してしまえます。経理の作業日を自分の都合で決められるのが大きい、というのが正直な感想です。

違い3:口座名義の自動取得が「同行宛だけ」か「どの銀行でも」か

振込先のカナ名義が1文字違うだけで、その振込は「組戻し」として差し戻されます。組戻し手数料・再振込・取引先へのお詫びまで含めると、1件の振込エラーのコストは想像以上です。

Trunkにも口座名義を確認する機能はありますが、同行宛(SMBC宛)でしか使えません。他行の口座を使っている取引先から請求書を受け取り、そこにカナ名義が書かれていなかった場合、結局その取引先に直接「カナ名義を教えてください」と問い合わせる必要があります。

フィンサーバンクは、都度振込であればどの金融機関宛でも口座名義を自動取得できます。請求書にカナ名義が書かれていなくても、口座番号・金融機関・支店が分かれば、銀行側に登録された正式な名義を取得して、その名義で振込が実行されます。「請求書のカナ名義を細かく確認する手間がなくなった」というのは、使ってみて最も効果を感じた部分です。

この口座名義確認(ネームバック)の仕組みについては、振込エラーを無くすには?口座名義を自動で補正するフィンサーバンクのネームバック機能で詳しく解説しています。

違い4:請求書OCRが「審査制」か「すぐ使える」か

請求書のOCR(自動読取)機能は、Trunkにもフィンサーバンクにもあります。ただし、Trunkの請求書OCRは審査制です。申し込めば必ずすぐ使える、というわけではありません。

フィンサーバンクの請求書AI読取は、口座開設後すぐに利用できます。「請求書処理を自動化したくて口座を作ったのに、その機能だけ審査待ち」ということが起きないのは、経理効率化を目的にする企業にとっては地味に重要なポイントです。


正直に:Trunkにあって、フィンサーバンクにない機能

フィンサーバンクを提供している立場ですが、ここは正直にお伝えします。フィンサーバンクには、Trunkにある以下の機能がありません

機能フィンサーバンクTrunk
口座振替(自動引落)× 未対応
ペイジー(Pay-easy)× 未対応
社会保険料の納付× 未対応

社会保険料・労働保険料の口座振替、法人税・消費税のダイレクト納付、電気・ガス・水道などの公共料金の自動引落を1つの口座で完結させたいなら、Trunkのほうが適しています。これらの引落をフィンサーバンクに集約することは、現時点ではできません。

フィンサーバンクが向いていないケースは、【正直に解説します】フィンサーバンクが向いていない3つのケースにもまとめています。


結論:どう使い分けるか

両方を使ってみての結論はシンプルです。どちらか一方を選ぶ必要はありません。

  • 税金・社会保険料・公共料金の引落は、口座振替・ペイジーに対応した既存のメインバンク(Trunk等)に残す
  • 取引先への振込と請求書処理は、手数料が安く名義確認・OCRがすぐ使えるフィンサーバンクに寄せる

この使い分けにすると、引落系で困ることはなく、件数の多い振込と毎月の請求書処理のコスト・手間だけがまるごと軽くなります。既存の銀行口座を解約する必要はなく、振込・経理専用のサブ口座としてフィンサーバンクを足すのが、最も現実的でおすすめの形です。


まとめ

フィンサーバンクとTrunkは、得意な領域が違います。

  • 振込手数料の安さ・経理ツールの一体化で選ぶなら、フィンサーバンク(他行宛90円〜・給与21円〜・同行宛13円)
  • 口座振替・ペイジー・社会保険料納付まで含めた口座機能の幅で選ぶなら、Trunk
  • 実務で効いてくる差は、振込予約90日先(Trunkは10日先)/どの銀行宛でも名義自動取得(Trunkは同行宛のみ)/請求書OCRがすぐ使える(Trunkは審査制)/振込画面が同一画面で完結(TrunkはWeb21へ遷移)

引落系はメインバンクに残し、振込と請求書処理をフィンサーバンクに寄せる併用が、コストと手間の両方を最も下げられます。

フィンサーバンクは、こちらから無料でお申込みいただけます。既存口座の解約は不要で、サブ口座として気軽に始められます。


よくある質問

Q. フィンサーバンクとTrunkは併用できますか? A. はい。むしろ併用がおすすめです。口座振替・ペイジー・社会保険料納付が必要な引落は既存のメインバンクに残し、件数の多い振込と請求書処理をフィンサーバンクに寄せることで、コストと手間の両方を下げられます。

Q. Trunkの振込画面がWeb21に遷移するのはなぜですか? A. Trunkの実際の振込操作は、三井住友銀行のインターネットバンキング「Web21 BUSINESS」で行う設計になっているためです。フィンサーバンクは請求書のアップロードから振込の予約・承認までを同じ画面内で完結できます。

Q. フィンサーバンクの振込予約は本当に90日先までできますか? A. はい。フィンサーバンクは最大90日先まで振込予約が可能です。Trunkは振込予約が10日先までのため、支払期日が先の請求書をまとめて予約しておきたい場合はフィンサーバンクが便利です。

Q. 口座名義の自動取得は、どの銀行宛でも使えますか? A. フィンサーバンクでは、都度振込であればどの金融機関宛でも口座名義を自動取得できます。Trunkの名義確認は同行(SMBC宛)のみのため、他行宛の取引先が多い場合はフィンサーバンクが有利です。

Q. 請求書OCRはすぐに使えますか? A. フィンサーバンクの請求書AI読取は、口座開設後すぐに利用できます。Trunkの請求書OCRは審査制のため、利用開始までに審査が必要です。

Q. 社会保険料の口座振替はフィンサーバンクでできますか? A. 現時点では対応していません。社会保険料・税金・公共料金の口座振替やペイジー納付が必要な場合は、Trunkなど対応する銀行口座をご利用ください。フィンサーバンクは振込・請求書処理専用のサブ口座としての併用がおすすめです。

田口 周平

著者

田口 周平

株式会社f9k 取締役COO

東京大学法学部を卒業後、2015年に経済産業省に入省。原子力政策や情報政策、省内全体の政策・法令統括や災害対応などを担当した後、2020年4月からはコロナ禍では中小企業向けの金融支援策を担当。約56兆円超の貸出実績となっている実質無利子・無担保融資の制度設計のほか、信用保証制度の運用を担当する。2021年末に経済産業省を退官し、その後株式会社Finswer・f9kの取締役COOに。

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